○極寒を乗り切る東北の栄養源「寒だら」
冬の魚の代表である真だらの漁は寒の季節(1月始め~節分の頃)が最盛期。
脂が乗って最高に美味しく、極寒の季節に獲れる真だらは特に「寒だら」と呼ばれます。
この美味しさを余すところなく味わう「寒だら汁」は内臓やアラまで全て使う豪快な鍋で「どんがら汁」とも呼ばれる庄内の真冬の味覚です。
「たらふく(鱈腹)食べる」という言葉があるように、寒さに負けじと丸々太る寒だらのお腹はパンパン!なんでも食べる旺盛な食欲でぎっしり詰まった内臓、栄養たっぷりの身はいろいろな料理に大活躍。頭から尻尾の先まで味わえる冬の栄養源です。
○「寒だら」の栄養について
庄内の海は寒流暖流の交わる流域で多種の魚が住み、大型の魚である真だらの餌となります。
多種の魚を餌にしてなんでも食べる真だらは良質のタンパク質を豊富に含み、カリウムやリン、カルシウムなどのミネラルをバランス良く含みます。
身は実は脂質が少なく、低カロリー、低コレステロール。肝臓や白子はビタミンや脂質を多く含みます。
○低水温に住む真だらは鮮度が命!
低水温を好み、深海に住む真だらですが、冬季の日本海、特に内湾のない庄内沿岸部ではシケが多く出漁が少ないのでとても貴重で、獲れるとかなりの高額で取引されます。
底水温性と深海魚であるため鮮度落ちが早く、傷みやすいので、鮮度の良いうちに取引される市内に近い由良港などのものは重宝されています。
雪の舞う中、取引が行われ、白子(菊わた、だだみ、たつ)のあるオス、たら子をもつメスで取引額はオスがメスの1.5倍にもなります。
○一匹丸ごと使える魚
かつては家族の人数が多く、一匹をさばいて寒だら汁鍋を作っていた庄内でも、核家族化が進み、今では切り身とアラををパックに詰めたものを利用することも多くなりました。
そのまま丸ごと味わう「寒だら汁」の醍醐味を損ねることなく、切り身、肝臓やアラなどもしっかりセットになっていますので、お好みでネギ、大根、豆腐、酒粕、岩海苔などを入れて味噌味で煮込むだけで簡単においしい寒だら汁ができあがります。
○寒だら汁の美味しい作り方(庄内風)
<材料>
寒だら(アラ、切り身、内臓、白子など)/約1kg
豆腐/1丁
長ネギ/1本
酒/適量
味噌/適量(庄内では寒さをしのぎ、魚臭さを紛らすため、濃いめの味をつけます)
酒粕/お好みで入れる(マイルドで上品な味になり、体があたたまります)
岩海苔/適宜お好みで用意(磯の風味がつき、絶品に)
<作り方>
1.材料を切る 長ネギは斜め切り、豆腐は大きめに切る。たらのあらや切り身は大きいものがあれば一口大になるように切る。(身に軽く塩を振るとほどよく身が締まり、煮崩れが防げます)
2.鍋にたらの身が浸るくらいの水を入れ、(昆布やカツオとっただし汁を使っても良い)火にかけ、沸騰したら肝臓(脂わた)をざるとスプーンかすりこぎなどでコシながら溶かし入れる。
3.酒を少量入れてひと煮立ちさせる(魚の臭みがやわらぎます)
4.アラを入れ、おたまで丁寧にアクをとりながら中火でしばらく煮る。
5.火が通ったらお好みの味になるまで味噌と酒粕を溶かす。
6.切り身、白子を入れる
7.最後に豆腐、長ネギを加えてひと煮立ちさせる。(あまり煮立てないこと)
8.どんぶりなどの器に盛ってから岩海苔を乗せて出来上がり。
○たらは和風も洋風もいろいろな料理に使えます!
白い身は特有の光沢があり、淡白な味でいろいろなアレンジができます。
身が崩れやすいのでさっと煮付けたり、焼いてもよく、まるごと鍋物にも使えます。
<アレンジ例>
煮付け
醤油につけて焼く
うしお汁
ソテー
ブイヤベース
魚介と炒めもの
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