2023年10月に創刊20年を迎えた庄内大好きフリーペーパー「e-Towns(いーたうんず)」の編集室が総力をあげて庄内を発信するページを立ち上げました。
創刊から編集長を務める北風加奈が庄内地方を紹介します。
タウン情報紙e-Towns編集長 北風 加奈
創刊より20年、庄内の各地域を取材して回って感じることは、庄内という地域の広さと多様性です。
東北の農村地域であり、米どころの庄内平野は地理の教科書に載っています。だから庄内を知らない大学時代の友人たちも場所を地図で示せました。
そう、庄内は山形県だけど、日本海側なのです。
皆さんはさくらんぼやラ・フランスの果物というイメージが大きいでしょうが、庄内地域は海の幸が豊富。庄内浜沖は暖流と寒流の交わる海域なので多様な魚が獲れます。カニ、エビ、フグ、サワラ、鯛、あんこうなど「え?こんな魚が獲れるの?」という高級魚が揚ります。
そして北は鳥海山、東は出羽山地から連なる出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)、南は朝日山地にぐるりと囲まれた平野ですので山々との関わりが深く、山岳修験や里山暮らしの文化が食生活に影響しています。
昔から山菜や木の実など山の幸を生かした保存食の文化が地域ごとに残っています。
山と平野をつなぎ、海まで続く数々の川の存在も大きく、最上地域から山形県を縦断して日本海まで注ぐ雄大な最上川、他にも鳥海山から日光川、月光川、出羽山地から赤川などの多くの河川が平野を肥沃な大地にしています。
こうした川はよく氾濫し、古くから灌漑の問題と向き合ってきました。先人の知恵と努力により広大な稲作地域庄内平野は出来上がっていったのです。
農作業の合間には川の流域で川漁と加工品づくりも行われてきました。
豊かな自然の中で、たくさんのものが大切に育まれきたのです。
閉ざされた長く厳しい冬がある雪国だからこそ培ってきた冬越えの食文化は、地酒づくりの技術や里山のものを利用したとち餅、笹巻き、干し柿などの保存食づくりで価値ある加工品を生み出してきました。
山岳修験の文化の影響によって、山菜や木の実など山のものを使って保存して味わう知恵が伝承されてきました。
それに加えて江戸時代には北前船の寄港地であったことで京文化の影響が色濃く残っています。さらに県内を縦断する最上川を使った通運のおかげで内陸との交流がさかんでした。こうした交流の歴史が食に対する意識を高め、レベルの高い食産業を生んでいるのだと思います。
今でも鶴岡酒田のまちには今でも普通に豊かな食が溢れています。
それは食の素材が多様で質が高く、作っている人たち、獲っている人たち、加工する人たち、料理人の意識が高いのもこうした歴史の賜物だと感じています。
しかし、近年の食や農、漁に関わる人たちの環境は過酷で、高齢化しと後継者不足で減少し続けています。
私は、頑張っている人たちが作っているいいものを紹介して存続へ少しでも貢献できればいいなと考えています。
この素晴らしい地に生まれて、庄内の魅力を外に発信しようと心に決めて創刊した情報紙は20年を過ぎました。
取材を重ねるうちに様々な人たちに出会い、たくさんの学ぶ機会を得てやっとここまで辿りつきました。
これからはこれまでの経験を生かして庄内の「んめ~もの(うまいもの)」をみなさんへお届けします。
さあどうぞ。
このページの写真/佐々木 聖紀「庄内の美景」シリーズ撮影
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